自己啓発セミナーは不要だ
何度か参加したくらいでは何もかわらない
私も開業したばかりの時はいろいろな自己啓発セミナーに参加したが、結局何も変わらなかった
歯科医になったばかりの時に、セミナー費用に200万以上つぎ込んでしまった。
自己啓発本や成功者と言われる人達の自伝も何十冊も読んだ
最近では意識高い系YouTuberが、
朝5時起き→筋トレ→出社→ランチはささみ→午後の仕事→資格の勉強→筋トレ
などの生活をアップしているが、絶対に昼寝してるし、カッブラーメンとか食べている。
切り取られたメディア情報に左右されてはいけない。
この記事を読んだら、そのような無駄金を使わなくなるだろう。
自己啓発セミナーは全て同じ内容
自己啓発セミナーに何度も参加した結果わかった事がある
言っている事はどのセミナーも同じである
- あきらめるな
- チャレンジする事が大切
- 常に向上心を持つ
- 朝礼でハイタッチやありがとうカード
そのあとに参加者の成功事例がのっている
参加した事がある人ならわかるが、とても良いことを言っている。
そのような情報が入ると、しばらくは躁状態になる
しかし1か月もすると元の状態に戻る
実際、医院に自己啓発セミナーを取り入れ、スタッフも巻き込もうとすると
時間も費用も膨大にかかるし、合わないスタッフはやめていく。
労働力不足の2024年において、院長自身が求人の間口を狭くしてしまっている
やる気にみなぎっているスタッフに依存しないといけない経営体制にしている事が問題だ
歯科医院の取り組みの中には休日を犠牲にして講演会を開いたり、セミナーに参加したり、休日に地域の清掃活動などをしている
年商5億とかまでいけるのであれば、話は変わるだろうが
せいぜい年商1~3億程度だ
その程度なら自己啓発セミナーなしで十分目指せるし、
その程度をめざしてストレスをかかえる必要なんかない
人間の”幸福“は3種類
人間の幸福は3種類ある
セロトニン的幸福:「やすらぎ」「癒し」の幸福感
ex)今日は天気がいい、健康
オキシトシン的幸福:「つながり」の幸福感
ex)パートナー、子供と遊べる幸せ
ドーパミン的幸福:目標を達成したときに分泌される「成功」の物質
ex)仕事の成功
多くの人は「幸福」を考えた時にドーパミン的幸福しか考えない
「出世したい」「外車にのりたい」「ブランドが欲しい」「年商をあげる」
これらはすべて「ドーパミン的幸福」だ
そのような幸福は長続きしない
一度目標を達成するとその目標は消えてしまう
そしてまた新たな目標が生まれる
その繰り返しで疲弊してしまうだろう
幸福には順番がある
「セロトニン的幸福⇒オキシトシン的幸福⇒ドーパミン的幸福」
この順番を間違えると本来の幸福から遠ざかってしまう
幸福の順番を間違えないように
開業は不安
開業時はとても不安だ
個人で何億もの借金を背負う(2024年現在は2憶以上かかる)
それまで臨床しか勉強してこなかった人間がいきなり組織のトップに立たなくてはならない
本当に患者はくるのか? スタッフは集まってくれるのか?
そんなときは、なにかにすがりたくなる
何かにすがって「自分は大丈夫だ」と思いたくなる
仮に自己啓発セミナーを導入した場合を考えてみよう
セミナーでは
患者様のため、医院のために働く事が善となる
その結果、スタッフには診療時間以外も仕事が降りかかってくる
すると当然院長も診療時間以外の仕事が増えてくる
休日をつぶして、セミナーに参加し、診療後も残ってスタッフを医院の仕事をおこなう
その結果いけて年商3億程度だ
その程度にしては、ついやす時間と労力が見合わない
さらに、一度導入すると、一生そのスタンスでいなかくてはならない
朝一からみんなで社訓やクレドを大声で読み、ハイタッチをする
そしてそれを今後何十年もしなくてはならない
私はおそらく1か月で限界がくるだろう
自己啓発セミナーや本で紹介されている成功者といわれる人達がいるが
彼らは「努力」で勝ち取ったという
はたしてそうなだろうか?
おそらく成功者のほとんどが「運」だと思う
たまたま良い外見をしていた
たまたま親が金持ちであった
たまたま良い場所で開業できた
たまたまいい人と巡り会えた
たまたま歯医者になれた
私たちが話を聞けるレベルの成功者などその程度だ
質が悪いのが
彼らは自分が運で成功したと認識できていない事だ
自分が努力をして成功を勝ち取ったと信じているし、過去のエピソードはよりドラマチックに変更されているだろう
自分の成功が運だなんて認めたくないのだ
自己啓発セミナー導入医院に勤務したDrの末路
私の同期も何人か自己啓発セミナー歯科医院に就職した。
その医院は確かに凄い。
スタッフが60人以上在籍していて、年商6億らしい。
チェアーは20台を超え、1日300人近い患者が来院する。
私と同期の勤務Drは衛生士と同じ給料で、朝から社訓やクレドを読み、円陣を組み、休日は清掃活動をしていた。
ではそのDr達は開業後どうなったか?
最も成功して年商3億程度だ。それも自己啓発セミナーを導入してその程度である。
年商6億もいく医院は”運”が重要なのだ。
自己啓発セミナーは必要ない
結果が証明している。
自己啓発セミナーを導入する医院に勤務したからと言って全員が成功できるわけではない。
「自分が成長できる」という名のやりがい搾取で使われて終わりだ。
自己啓発セミナーの医院に就職したとしても、自分の医院で取り入れたとしても結果はほとんどかわらないだろう。
それよりも、運がとても大切なのだ。